Articles from 5月 2010



お陰さまで、毎日駆け巡っています。

選べる畳縁270種類+家紋縁


畳縁はその色・柄・糸質等によって、価格が変わります。畳も「私だけ」を見つける事が出来ます。材料代追加の掛らないサービス品の縁約20種類。材料代追加(210円/畳~525円/畳)選択縁約180種類。新柄材料代追加(210円/畳~1,050円/畳)選択縁約70種類。その他、特別注文縁「家紋」(版代・製織代別途)。

い草ってなぁ~に?Vol 5

北九州市立大学准教授/農学博士
森田  洋 http://www.kitakyu-u.ac.jp/env/subject/d-life/Hiroshi_Morita/index.html
 

畳の効能でまず一番に挙げることができるのは、い草のリラックス効果です。畳の部屋にいると落ち着いてリラックスできます。この畳のリラックス効果は色の面から、そして香りの面から議論することができます。赤色をみると興奮するように、人間にとっても「色」というのは精神面で重要な役割を担っています。畳の黄緑、茶黄色は眠気を催すほどの安心感をあたえると言われています。また匂いの面からのリラックス効果絶大です。森林浴が気持ち良いように、緑がいっぱいの作物であるい草にも同じ効果が期待されます。この森林浴の匂いというのが、フィトンチッドという物質です。フィトンチッドはい草の芳香成分の約20%を占めている主要な物質です。またい草にはジヒドロアクチニジオリドという物質も芳香成分の約10%を占めています。ジヒドロアクチニジオリドは紅茶の芳香成分と同じものであり、それ自体には香りはありませんが、他の芳香成分を保香する働きがあります。さらにα―シペロンという物質も、い草の芳香成分の約6%を占めています。この物質にも鎮静作用があるといわれています。い草の香りで特徴的なのは、バニリンという成分を含むことです(芳香成分の約6%)。このバニリンという成分は、お菓子を作るときに使うバニラエッセンスの原料として知られている物質です。バニリンは精神の安定やリラックス効果に大きな関わりを持っているといわれています。このようにい草の香りには、バニラや紅茶などと同じようにリラックス効果をもたらすものが多く含まれているのです。このような香り成分は畳からだんだんと飛んでいきます。また香り成分と同じように、Vol  1でご紹介したい草の抗菌パワーも時間とともに消滅していきます。ですから皆さんのご家庭で敷いてそのままになっている畳も定期的な畳替えが必要となるのです。
 い草・畳は1300年以上の歴史です。約1300年もの間、日本人のライフスタイルで生き残りつづけた作物には、まだまだ私たちの知らない、未知なる魅力がきっとあると信じています。

い草ってなぁ~に? Vol 4

北九州市立大学准教授/農学博士
森田  洋 http://www.kitakyu-u.ac.jp/env/subject/d-life/Hiroshi_Morita/index.html

Vol 3で中学1年生及び小学5年生の児童・生徒260名が畳教室で計算問題を解答したときに、フローリング教室(一般教室)に比べて解答数の伸びが認められ、かつ正解率も維持されたことから、集中力が持続する効果があることをご紹介しました。

実は中学生群と小学生群との間で比較したところ、一般教室の結果を100として、中学生の解答数の伸び率は112.4%だったのに対して、小学生群の解答数の伸び率は124.3%でありました。正解率に関しては中学生群では両教室間において有意な差が認められませんでしたが、小学生群では有意な差が認められました。つまり中学生群よりも小学生群のほうが畳教室における学習効果に大きな影響を与えることが明らかとなったのです。小さなお子さんの学習には畳部屋は有効であると考えています。

また畳教室と一般教室のアンケート調査の結果より、半数近くの子供は畳の教室は「リラックスできる」、「集中できる」、「良いにおい」と感じており、これら3項目について全て良いと判断した子供の結果を集計すると、全体平均よりも更に高い解答数の伸びが認められました。つまり畳が良い!と感じている子供さんは更に学習効果アップとなるのです。

更に朗報が!畳教室と一般教室でそれぞれ計算問題を解いて感じた疲れを5段階評価していただいたところ(5:疲れなかった、4:あまり疲れなかった、3:普通、2:まあまあ疲れた、1:大変疲れた)、畳教室における疲れの平均評価が3.2、一般教室における疲れの平均評価は2.6でした。畳教室で授業を受けるほうが疲れないという傾向が認められたのです。
研究結果より、畳が児童・生徒の学習効果に大きな影響を及ぼしていたことから、全国の学習塾や学校への畳教室の導入、更には子供部屋への畳の導入にもつながるものとして期待されます。

い草ってなぁ~に?Vol 3

北九州市立大学准教授/農学博士
森田  洋
http://www.kitakyu-u.ac.jp/env/subject/d-life/Hiroshi_Morita/index.html
子供部屋には是非畳を敷いてほしい!今回は福岡市内の学習塾で行った研究成果についてご紹介いたします。実は今から約2年前、畳の新しい効能を探ろうと、福岡市内の小学生・中学生に協力していただき、畳の教室と普通のフローリング教室(一般教室)とで、学習機能にどのような違いが起こるかについて解明を行いました。
舞台は福岡市内の大手学習塾。福岡県の畳組合青年部にお願いをして、部屋一面に畳を敷いた「畳教室」を作ってもらい、そのなかで中学1年生及び小学5年生の児童・生徒を対象として、畳教室での学習効果について調査をしました。畳教室は入り口で靴を脱いで、教室の中は素足でという方法をとっています。一般教室は靴でそのまま入って勉強してもらいました。
畳の教室と畳のない教室での学習効果の比較ですので、小中学生には1人2回。ともに日を改めて、畳の教室と一般教室でそれぞれ勉強してもらい、そのなかで試験を実施しました。試験は小学生レベルの簡単な算数の問題で30分間解いてもらいました。内容は小学生程度の簡単な足し算、引き算がベースです。231問用意して、30分で解いてもらいましたので、当然ほとんどの子供は途中で終わります(中には30分で231問全て答えたスーパー中学生もいましたが・・・)。この調査では、どこまで解けたか(解答数)、そしてそれだけ正解したか(正解率)が重要になります。調査終了後、簡単なアンケート調査を5分程度で実施しました。
その結果、驚くべきことがわかりました。畳の教室と一般教室で、個人においてどのぐらいの伸び率があるか集計してみました。つまり一般教室の結果を100として、畳教室の結果が何%かを算出するというものです。その結果、全体平均で解答数は114.4%、正解率は102.7%になりました。畳教室で解答することで、解答数が約14.4%増加することが明らかとなったのです。正解率は統計学的には有意差はありませんが,2.7%の増加でした。このように畳教室で解答するほうが解答数の伸びが認められ、かつ正解率も維持されるということで、畳教室には「集中力の持続効果」があるということが明らかとなったのです。

い草ってなぁ~に?Vol 2

北九州市立大学准教授/農学博士
森田  洋
http://www.kitakyu-u.ac.jp/env/subject/d-life/Hiroshi_Morita/index.html

水虫・・・聞いただけでかゆくなりそうですが、日本人の4人に1人が水虫という報告もあるほど、現在大きな社会問題となっています(特に近年女性の水虫が増えているそうです)。
水虫の原因は白癬菌(はくせんきん)と言われるカビが皮膚に感染することにより引き起こされる皮膚真菌症であります。この白癬菌にはトリコフィトン属菌やミクロスポルム属菌がおり、高温多湿な環境を好む性質があります。白癬菌は人体の様々な部位に感染するものですから、私たちを悩ます菌の一つとなっています。実はこの白癬菌。い草の抗菌パワーでやっつけることができます。
このような実験を行いました。まず5%のい草を寒天と混ぜたもの、そしてい草を加えず寒天だけのものを2種類用意しました(寒天には栄養分を入れています)。これをそれぞれシャーレに注いで固めて、それぞれに白癬菌を接種し、微生物が増殖しやすい30℃で5日間培養しました。
その結果が下の写真です。左側はい草を加えていないもの、右側はい草を5%加えたものです。どちらにも白癬菌を同じように植えていますが、い草を加えないものは白い白癬菌が一面に生えていますが、い草を加えているものは白癬菌が全く生えていません。このことからい草は白癬菌に対して抗菌効果があることが明らかとなったのです。フローリングにはこのような効果はありません。ですからフローリングでは家族の誰かが水虫だったときに、感染の恐れが大きいものと考えられます。それに対して、畳は白癬菌に対し抗菌効果があるので、「畳は水虫の感染を抑える素材」といえるのではないでしょうか。畳はすばらしい敷材ということになります。
右側が「い草」を入れたシャーレ。

い草ってなぁ~に?Vol 1

畳の材料「い草」を科学的見地から研究している方がおられます。北九州市立大学準教授 森田 洋先生です。森田先生の「い草」研究を順次ご紹介しますね。

北九州市立大学准教授/農学博士
森田  洋  
http://www.kitakyu-u.ac.jp/env/subject/d-life/Hiroshi_Morita/index.html

古くから日本人の生活を支えてきた畳。その原材料であるい草が実は古来より様々な形で利用されてきたことをご存知でしょうか。い草は茎中の芯が油をよく吸い上げる性質をもつことから、江戸時代には行燈の芯としても利用されていました。当時は電気などありませんので、い草は敷物とともに日本人の生活に欠かせない必需品でありました。
また、い草の用途の一つに薬草としての利用があります。日本最古の本草書である本草和名(918年)にはい草の薬草としての記載があります。これ以降の書物にもい草の薬草としての利用が頻繁に記されています。薬効としては利尿、膀胱炎、尿道炎、むくみ、不眠症、鎮静作用、水腫、小児の夜泣きなどに効果があり、用法は煎じて飲んだり、黒焼きにして飲んだりと様々です。薬草としての使用は、西洋医学の発展により今では殆ど使用されることがなくなりましたが、現在この薬草歴をもう一度見直そうと面白い取り組みを行っています。それがい草の薬湯としての利用です。い草を粉末化し、これを袋に入れて湯に浸けるというシンプルな方法でい草風呂が創れます。い草を入れた浴槽は、透明な淡黄緑色に染まり、畳表の香りがほのかに漂っています。
い草風呂の効果として、まず挙げられるものが次号でお話しする抗菌効果です。い草にはお風呂でしばしば問題となるレジオネラ菌や大腸菌に対して抗菌効果があります。またお肌がスベスベになる効果(保湿効果)があり、新訂和漢薬(1980年)には炎症、切り傷、打撲の改善にも寄与するとあります。現在、八代の市民団体の「ネイチャーやつしろ」がい草の入浴剤を作っており好評のようです(平成17年度熊本県物産振興協会銀賞受賞)。
日本人の生活を広く支えてきたい草を知らず知らずのうちに消し去ってしまわず,研究をきっかけに、その良さと懐の深さを再認識していただければと願っています。
 

畳の使い方

畳の部屋全面に、敷物(ゴザ・カーペット・じゅうたん等)を敷いているケースに出会います。様々な理由で敷かれています。でもチョッと待って下さい。畳の材料(い草・わら)は天然素材です。呼吸をしているんですね。湿度調整をしています。他に、空気中の有害物質・二酸化窒素を吸着してくれています。畳の部屋前面に敷物を敷くという事は、その呼吸を遮断してしまう事になるんですね。天然素材は呼吸が出来なくなると、土に還ろうとします。また全面敷きにすると、敷物をめくって掃除をする事が面倒になり、ゴミ・ホコリ・湿気等がどんどん溜まってしまいます。カビや害虫等が居心地のいい環境を自ら作ってしまう事になるんですね。もし、どうしても敷物を敷く必要が出てきた場合はには、部分敷きをお勧めします。呼吸が維持できますし、お掃除もしやすいです。例えばコタツ周りとか、ストーブの下とか、出入り口とか、日当たりの多い所とか・・・。部分敷きなら、逆に畳を長持ちさせる事になるんですね!

授業参観

今、学校の家庭訪問の時期です。連休後、家庭訪問日程に合わせての畳替えご依頼が続いています。皆さん、間に合うかどうかをとても心配されます。さすがに今日の明日は難しいですが、数日前のご依頼ならば何とか間に合うと思います。畳替えは朝お預かり夕方ご納品です。でもその間お部屋は使えなくなりますが、それで差し支えなければ一泊二日、又は二泊三日等の段取りも可能です。夜の時間を使って畳替えが出来ます。諦める前に、先ずはご相談下さい。

こんにちは、畳屋 職人気質です。

今日からblogを始めました。少しでも畳の幸せをお伝え出来ればと思っています。コツコツ頑張りますので、宜しくお願いします。

今市ジャスコ店にて