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稲藁の畳床を作っている、ツノさんちに寄ってきました。。

 

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稲藁の畳床を作る機械(製畳機)です。。

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製畳機は縦に長~いスペースが必要なんですね!

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仕掛け台に、稲藁を縦横に重ねます。およそ1尺程の厚みになり、動力で一気に2寸弱(50ミリ程度)まで圧縮して同時に縫い止めます。。

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ツノさんちは代々の農家さんです。現在は畳床屋三代目の倅さんが後を継いでいます。

昔から農家さんは、冬場の農閑期に畳床の材料の一つ『藁菰』を編んで、畳床屋に卸していました。農家さんと畳は、深~い繋がりがありました。

50年ほど前、先々代と先代が一念発起!菰編みから脱皮して畳床を作り始めたそうです。この建物は菰編みの頃に建てたそうで、6~70年は経っていると言ってました。稲わらを塗した土壁は、今はなかなかお目に掛かれませんね。

近年農業形態の進化で、長い稲藁の確保が困難になってきた事。生活様式の変化に伴い畳が使われなくなって来た事。建材床に押されてしまった事で、いつまで稲藁床を作り続けられるかは分かりません。

おばあちゃんが『うどん作ったから食べて行ぎなよ』って、昼飯をご馳走してくれました。美味い!!

おじいちゃん、おばあちゃん、元気で長生きしてよね!良い事あっからさ。。

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天然畳表は、空気清浄機能とエアコン機能を併せ持っています。

畳に触れるとを感じる・リラックスすると言うのは、天然の畳が元々持っているこんな機能が影響しているんですね!

梅雨から夏は畳が頑張る季節なんですね! Vol 3

畳の持つ優れた調湿機能の実験結果をグラフにまとめました。
このように、畳は常にお部屋の湿度を40%に保つ性能を元から備えている事がわかりますね!
40%を境に室内湿度が上昇すれば吸収し、下降すればはき出してくれるんです。
恐らくこれまで長い間生存し続けて来た過程で、い草と藁自身が生きるために備えた機能なのかもしれませんね。人に優しいのは、必然と言えるのではないでしょうか?
昔、日本家屋には畳がたくさん敷かれていました。各部屋ごとに畳の機能が発揮されていました。でも現代は建築様式・生活様式やライフスタイルが変化して、全ての部屋が畳敷きと言うのもかえって暮らし難いと思います。
畳が少なくなった現代家屋だからこそ、畳はより一層フル回転で頑張っているんですね!

梅雨から夏は畳が頑張る季節なんですね!Vol 2

では、畳の優れた調湿機能の構造をご紹介しますね。
下の画像は「い草」の断面画像です。(画像提供:日本女子大学理学部 南澤明子先生)
先ず断面を見ると中がスポンジ状になっています。肉眼でも確認できます。このスポンジ状が優れた調湿機能の源なんですね!湿気を吸収してくれる部分です。また空気中の有害物質NO2(二酸化窒素)をも吸着、バクテリアが分解してしまうんですよ!
また側面を見ると、い草の表面に細かい縦の筋が確認できます。この筋と一本一本の織りの凸凹によって、特有のサラッとした肌触りになるんですね!

天然い草カラー断面画像(画像クリックで更に拡大!)画像提供 ㈱西谷

次に、藁(わら)の断面です。(画像提供:日本女子大学理学部 南澤明子先生)
藁の一本一本は中が空洞でストロー状になっていて、たくさんの空気層を持っています。畳の持っている強い弾力性・心地良いクッション性・耐久性・吸音・遮音効果・吸湿性・断熱性は、この藁の構造によって生み出されているんですね!この藁を30kg前後、縦横に配して圧縮し縫い付けた物が畳床(藁床)です。いやぁ~、自然のパワーって本当にすごいですよね!!

このように、畳はそれぞれの持つ優れた個性で作られている複合構造体なんです。
私たちの暮らしは、実はこんなに素晴らしい自然のパワーに包まれていたんですね!