い草ってなぁ~に? Vol 4

北九州市立大学准教授/農学博士
森田  洋 http://www.kitakyu-u.ac.jp/env/subject/d-life/Hiroshi_Morita/index.html

Vol 3で中学1年生及び小学5年生の児童・生徒260名が畳教室で計算問題を解答したときに、フローリング教室(一般教室)に比べて解答数の伸びが認められ、かつ正解率も維持されたことから、集中力が持続する効果があることをご紹介しました。

実は中学生群と小学生群との間で比較したところ、一般教室の結果を100として、中学生の解答数の伸び率は112.4%だったのに対して、小学生群の解答数の伸び率は124.3%でありました。正解率に関しては中学生群では両教室間において有意な差が認められませんでしたが、小学生群では有意な差が認められました。つまり中学生群よりも小学生群のほうが畳教室における学習効果に大きな影響を与えることが明らかとなったのです。小さなお子さんの学習には畳部屋は有効であると考えています。

また畳教室と一般教室のアンケート調査の結果より、半数近くの子供は畳の教室は「リラックスできる」、「集中できる」、「良いにおい」と感じており、これら3項目について全て良いと判断した子供の結果を集計すると、全体平均よりも更に高い解答数の伸びが認められました。つまり畳が良い!と感じている子供さんは更に学習効果アップとなるのです。

更に朗報が!畳教室と一般教室でそれぞれ計算問題を解いて感じた疲れを5段階評価していただいたところ(5:疲れなかった、4:あまり疲れなかった、3:普通、2:まあまあ疲れた、1:大変疲れた)、畳教室における疲れの平均評価が3.2、一般教室における疲れの平均評価は2.6でした。畳教室で授業を受けるほうが疲れないという傾向が認められたのです。
研究結果より、畳が児童・生徒の学習効果に大きな影響を及ぼしていたことから、全国の学習塾や学校への畳教室の導入、更には子供部屋への畳の導入にもつながるものとして期待されます。

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