Articles from 9月 2010



9月の畳のお手入れ。(涼しくなりましたね!)

今年の夏は本当に猛暑でしたね。私も体調管理に必死でしたが、ここ最近の急な寒さ到来には身体が付いていけていません(苦笑)。
では9月の『畳』の体調管理についてお知らせしますね!
現在『畳』は夏場の湿気を一生懸命頑張って吸収して、限界ぎりぎりになっているとお考え下さい。そろそろ湿気をはき出したいなぁ~って思っています。幸いこの所の風はだいぶ涼しくなって来ました。夏場に比べ、外気もずいぶん乾いて来ています。よく晴れた日の涼しい時間帯に窓を開けて室内に新しい空気を取り込んで下さい。そう、【換気】をしてあげて下さいね。換気は畳の為だけには留まりません。家全体、そして住む人に対してもとても有効な体調管理法なんですね!ついでにチョッと履き掃除をされると、更に効果的です。お金も掛りません。忙しい日々ですから毎日とは申しません。週2回位を目安に【換気】+【掃除】をやってあげて下さい。快適で健康な暮らしに近づいて行くと思いますよ!
 次にもしも畳が『カビっぽくて・・・』となっていた場合の、自分で出来る処置方法をアドバイスしますね!
①天気の良い日を選びましょう。
②薬局で販売している「消毒用アルコール」をご用意下さい。使用法・希釈比率等は、薬局で詳しくお尋ね下さい)
③乾いた布を数枚ご用意ください。
④カビっぽくなっている部分を、乾いた布でかき集めるように優しく吹いて下さい。拭き取るのでは無くて、畳目に沿ってかき集めるイメージで優しく優しく拭いて下さい。
⑤かき集めたら掃除機で吸い取って下さい。
⑥別の乾いた布を希釈した消毒用アルコールに浸して、きゅっと絞って撫でる様にむら無く拭いて下さい。
⑦窓を開けて消毒用アルコールを乾かして下さい(ここが重要)。
以上、自分でできる対処方法のお知らせです。この処置を数回繰り返しても改善が見られない時には、畳加熱乾燥処理をご相談下さいね。
 前項でもご説明しました通り、畳は室内環境を教えてくれるバロメーターでもあります。普段目に付かない部分のチェックも併せてやってみて下さいね!出来れば家族みんなでやられれば最高だと思います。家族の絆がより深まると思いますよ。お父さん、頑張って!子供たちも頑張って!お母さんも頑張ってるんですよ!みんなでやれば快適で健康な暮らしが待っています!!

9月の『畳のお手入れ』標語。。
                         《一に換気、二に掃除。三四が無くて五に換気!》

家を建てる人・造る人。。

お客様から畳替えの依頼を受け、お打合せに行きました。5年前に裏返しをされたので、今回は畳表取替えでした。材料も決まり御見積書を書き始めた時です。
『畳屋さん、もし畳床から新しく替えるといくらくらいになるんだい?実は今使っている畳が硬くて気に入らないんだよ。藁床が良いんだ。この畳、藁床じゃ無いだろ?俺も確かめなかったから悪いんだけど、新築した時そっくり建築屋に任せちまって、頭から畳は藁床だとばかり思い込んでて、5年前裏返しやってもらった時初めて藁床じゃないって判ったんだ。もったいないから、裏返しをやってもらったけど、それ以来ずっと考えてたんだ。大工は何も言ってくれなかったんだ。』
同じようなお話、チョクチョクお聞きします。これは材料が原因では無いんですね。藁床も、藁で無い畳床もそれぞれに特徴を持ったチャンとした材料です。問題はお施主様は畳と言ったら藁床と認識していましたが、建築屋さんの畳標準仕様は藁では無い床だったんですね。ここがすれ違いの基なんだと思います。欲しかった物と実際とが違った、ガッカリ・・・。施主様から任されたからと、建築屋さんは仕様説明を怠ってしまったのでしょうかね。いや、すべてを任されたならば尚の事、畳に限らず細かい建築仕様説明をすべきだったと思います。仕様説明をすれば、もし施主様のこだわりと建築屋さんの仕様のずれが見つかれば共有出来ますし、そこで仕様変更が可能になります。出来あがってからでは・・・。今回のお客様のように、不満を持ちながらの暮らしを強いる事を避けられた可能性はあると思います。
 一方で家をで新築・増改築すると言う事は、施主様にとって一生を注ぎ込む大仕事です。請負主にすべてを任せると言う事は大切な事ですが、建てる前に自らも出来うる限りの勉強をするべきかとも思います。
具体的にどんな家を建てたいか・・・、それが無くて安易に『任せるから』と言われても建て様がないですし、請負主の建てたい様に造られてしまう可能性も出て来るのではないでしょうか?職人はそれぞれ得意分野を持っています。例えば2×4が得意な建築屋さんに本格数寄屋建築を任せれば不満足な家となるでしょうし、逆のケースも同じだと思います。勉強した上で業者を選定して、職人さんとの濃密なコミュニケーションを取らなければならないでしょう。職人さんも面倒くさがらず積極的に情報を開示して、お施主様のご要望・ご質問に耳を傾け職人の立場からの提案をその都度繰り返さなければ、お互いの幸せにはたどり着けないのではないでしょうか?
家を建てる人・造る人、両者が一生嫌な思いを持ち続けるのは、とても悲しい事です。

尚仁沢へ行ってきました。

先日、尚仁沢のお客様宅へ採寸に行きました。話にはよく聞いていましたが、未だ一度も行った事が無かったので思い切って仕事の帰りに行ってみました。栃木県塩谷町の山奥にあります。尚仁沢ってなぁ~に?

険しい山道を登ってやっとたどり着いたら、そこには別世界が広がっていました。日常の雑踏が一気に吹っ飛びました。

 

動画①湧水ポイント

動画②心が洗われました

動画③また、行こうと思います

そうそう、ハイキングに行ったんじゃ無かったですね(汗)。古民家の改修をされています。ご主人に尋ねた所、戊辰戦争で焼失後再建してから約140年代々住み続けているそうです。改めて日本の木造建築技術のレベルの高さを思い知りますね!

お宝を発見しました!木製ノギス・・・。木製のそれは初めてみましたね(驚)。